大学ラグビー部による地域貢献活動

-関西大学ラグビー部の実践報告-

山下 陽平 (関西大学大学院)、灘  英世 (関西大学)、溝畑 寛治 (関西大学)

キーワード:ラグビー・地域貢献・実践活動

【目的】
関西大学では、「社会と学会と大学の連携」を機軸とする実践型教育研究環境の創出を目指して研究活動を行なっている。
2001年には、関西大学体育学教室が、人体科学会・大阪府レクリエーション協会・吹田市教育委員会との共催で「社会と大学と学会の連携を求めて」というスローガンのもとに「人体科学会第11回大会」を成功させ、その内容をもとに翌年から『東西いのちの文化フォーラム』を開催し、既に第8回を経ている。この催しの中で「親子ラグビー教室」を例年開催し、「楕円のボールと遊ぼう」をテーマに子ども達に活動の輪を広げている。ここには毎年千里第三小学校の子ども達と近隣の小学生が参加している。また、千里第三小学校では週1回のクラブ活動が実施されており、同校からの要請を受けて関西大学ラグビー部員が指導にあたっている。今回はこれらの地域貢献型実践活動について事例を報告する。

【調査方法と内容】
調査方法は、平成21年6月末日、春期活動終了時に自由記述によるアンケート調査を行った。調査内容については、①ラグビーが楽しかったかどうか。②このクラブ活動を終えてラグビーが好きになったかどうか。③ラグビーを通じて友達が出来たかどうか。④秋期にも参加したいかどうか。等についてである。
春期クラブ活動実施回数10回(今回は新型インフルエンザ等により4回減)。参加者数28名。指導者6名(教員1名、地域ボランティア3名、関西大学ラグビー部員2名)。

【結果と考察】
千里第三小学校では、平成13年から高学年(4~6年生)を対象に週1回の課外教育活動としてスポーツ・文化活動を経験させている。
活動の目的は、①普段経験することのできないスポーツや文化への取り組み。②生徒間のコミュニケーションを深めさせる。③地域社会との交流を図る(この小学校ではクラブ活動の指導にあたるボランティアを地域から募って行っている)等である。
 ラグビークラブは、主に楕円球を使って遊びを中心にボールに慣れることからタグラグビーにまで発展させる練習を行っている。調査の結果①の問については、ほとんどの子どもが楽しかったと答えている。②についてもほとんどの子どもが好きになったと答えている。③では、多くの友達ができたと答えている者がほとんどであり、④では、3分の2の者が参加したいと答えており、3分の1は、他の種目も経験したいと答えている。また、子ども達は、地域ボランティアの方々に大変感謝しており、交流が深められていることが顕著に表れている。

【まとめ】
ラグビーは、人間の身体技法の中で最も多くの技法を駆使して行われる球技であることから危険を伴うため参加者が減少している傾向にある。しかし、今回の調査では、クラブ参加者のほとんどが、ラグビーに興味を示し、継続したいと思っていることがわかった。今後は、これらの子ども達をどのように継続させていくかが問題点であり、大学が担う地域貢献への取り組みの課題でもあることが窺えた。

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