大学体育におけるラグビーの効果的な授業展開に関する一考察

―コンタクトプレー及び男女学生共習における指導方法に着目して―

○早坂一成(名古屋学院大学) 岡本昌也(愛知工業大学)
寺田泰人(名古屋経済大学短期大学部)

キーワード:大学体育教育 指導方法 コンタクトプレー 男女共習

【はじめに】
これまで大学の体育・スポーツ系学部のラグビーの授業を担当してきたが、その多くの大学において男女共習の形態がとられている。カリキュラム編成上、やむを得ないのが現状であるのでタグ、タッチラグビーといった球技的な要素を中心としたシラバスを元に授業を展開してきた。しかし、受講学生からコンタクトプレーへの興味、関心を感じ、加えて昨年のW杯での日本の躍進からラグビーの本質的な特徴であるコンクタクトプレーの授業への実践が必要と感じた。そこで本研究では、男女共習の授業におけるより実践的、効果的な授業の展開例を示し、今後の大学体育教育への一助とした実践研究を行った。

【方法】
A大学のスポーツ系学部における授業(学科基礎科目、男女共習、受講生18名の内経験者1名、2015年度、後期、15コマ)の展開のなかで第8回目以降に(図.1簡易ブレイクダウンルール、図.2エアータッチルール)を取り入れてゲーム形式でのケーススタディーとインタビュー調査を行った。さらに女子ラグビー選手に同様のゲームを行わせ、ビデオ撮影してボールの継続と争奪に着目してゲームパフォーマンス分析を行った。

図.1 簡易ブレイクダウンルール

図.1 簡易ブレイクダウンルール


図.2 エアータッチルール

図.2 エアータッチルール


【結果及び考察】
ケーススタディー、インタビュー調査の結果からラグビーらしい動作やゲームの進行を得ることができた。「簡易ブレイクダウンルール」においてはタッチ直後に1対1のブレイクダウンを行うことによって、ボールの継続に必要なスキルやラックでのボールの争奪のラグビーの目的を体現することができた。今後は複数プレーヤーでのブレイクダウン攻防やタックルシチュエーションの導入を検討したい。また「エアータッチルール」は男女共習における体力差を補うことができ、独走や一方的なゲーム展開を減らし、よりエキサイティングなラグビーの魅力を伝えることができた。体格の差からエアータッチをためらうプレーヤーに対しては「自己の感情」ではなく「チームのために貢献する」という競技規則の原則を初心者多い受講生に理解させることができ、競技力普及とグラスルーツ的活動の一助として効果的な指導方法の実践研究となった。

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