ラグビー学会概要

Ⅰ.設立の趣旨と必要性

新たなる使命

 2011年に、ラグビーワールドカップを日本へと招致活動に精力を注いでいる最中に、まさかの日本代表選手による暴行傷害事件が続発した(大半は、外国人選手であったが、なかには有名選手がゆえに誘発された事件もあったようである。しかし、そんな事に応じない態度が必要だ)。何故このようなことが起きるのか?大変ショックな出来事である。
 ラグビーがアマチュアからプロ化に移行される中で日本ラグビー界でも多くの外国人選手が活動することになったわけであるが、これらの外国人選手に対する取り扱いや、指導がしっかりと行われていなかったことなど、問題点が多々あった事を反省しなければならない。もちろん選手自身がラグビープレーヤーとして、「ラグビー精神」をしっかり捉えていないことが影響しているものであり、勝つことのみに終始し、ラグビーのもつ素晴らしい精神を忘れてはならない。日本ラグビー界、いや世界のラグビー界が反省しなければならない事である。また、プロ化に伴う競技力の向上は、ラグビーを大きく変えつつある。
 このように世界のラグビー界を取り巻く環境の大きな変化は、日本のラグビー界も大きく変えることになった。これからの日本ラグビー発展の為には、これらに対応することの出来る「人材(実践と理論の融合された競技力の高い)の育成」と「環境つくり」に向けての再構築が必要である。

理念と目的

 学会の使命は教育に貢献する研究にある事は言うまでもない。本学会では、ラグビーを体育学、教育学、社会学、哲学、心理学、医学等あらゆる分野からアプローチし、21世紀社会にふさわしい人材の育成を目指すことにより、ラグビーをより人気のあるスポーツにすることを目指す。
 近年巷を騒がせている不可解な人間関係のコミュニケーション不足等による殺傷事件などが相次いで起きている。特に次世代を担う子供の問題に目を向けると、大人が猛反省をしなければならない事が多々ある。テレビゲームやビデオ、パソコン、携帯電話などのIT産業の普及により子供の生活、いや大人を含めた我々の生活スタイルが急激に変化してしまったことなどに大きな原因がある。今や子供たちをそのような心身の歪から救うにはスポーツしかない。スポーツを通してコミュニケーション能力や人の痛みを思いやる気持ちや感性、思考能力などの人間力(生きる力)を養ってもらいたい。特にラグビーはそれらを構築するさまざまな「要素と特徴」をもっている。

人間総合力を持つラガーマンつくり

 スポーツをする人は真面目だとか、スポーツマンに悪い人はいないとか、スポーツは人間性を高めてくれるとか、スポーツによる効明をよく耳にするが、果たしてそうだろうか?スポーツが人間形成の一翼を担ってくれる部分が多分にあることは認められるが、スポーツをしてさえいれば自然に良い人格が身につくというものではない。スポーツの持つ特質を正しく認識させ、指導者が良い方向に導いてやることが不可欠である。「ラグビー精神」の再認識を呼びかけ、実践力、洞察力,構想力等を兼ね備えた総合力を持つ「ラガーマンつくり」に貢献しなければならない。

Ⅱ.特色

  日本ラグビーフットボール協会がビジョンとして示している「ラグビー競技を誰からも愛され、親しまれ、楽しめる、人気の高いスポーツにする」ことを目的に、実践的、理論的な面からのアプローチを視野に入れ、各専門的な学問領域でご活躍の方々から一般ファンの方々まで幅広く参画していただくことにより、ラグビーと言うスポーツのアイデンティティの確立に寄与するという役割を持つとともに、ラグビーというスポーツを通して「人間関係を確立」することの出来る人材を育成する学問の拠点とする。

Ⅲ.学会の名称

日本ラグビー学会 
英訳名:Japan Society of Rugby

Ⅳ.設立時期

  平成19年5月末日

Ⅴ.学会会則

  →別ページ参照

Ⅵ.研究紀要編集委員会規程・編集規程については別途にもうける。
Ⅶ.研究紀要論文審査規程については別途にもうける。
Ⅷ.研究紀要投稿規程については別途にもうける。
Ⅸ.役員選出方法に関する規程は別途に設ける。役員選挙関連内規についても別途にもうける。